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ユーザビリティ・コラム

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第6回 フィードバック(feedback)

今回は「フィードバック」について考えてみる。みなさんがいろいろな機器・システムを自由に、かつ的確にコントロールができるようにするためには、システムからの適切なフィードバックが必要となる。また、フィードバックがいつでもスピーディーに、かつユーザーにわかりやすい形で得られるようになっていることが不可欠である。

フィードバックとは

「フィードバック=ある行為の結果を直ちに明らかに示すこと」(D.A. ノーマン) 図1 は GUIをもった対話型の製品における操作のモデルである。ユーザー側(心理的世界)と機械側(物理的世界)との間の相互作用によって仕事が進行する状況を示している。まずユーザー側からの入力・選択・実行を機械側に伝える (実行の淵)と、機械側がそれを受け取り、処理結果をディスプレイに表示(フィードバック)する。その内容をユーザーが解釈・評価する(評価の淵)の流れとなる。この一連のインタラクションの繰り返しによって目的の仕事が進行する。これらのいろいろな場面で目的にあわせたフィードバック表示されるが、その役割から、通常のフィードバックと特別なフィードバックの2系統に分けられる。それを以下に示す。

図-1 ノーマンのインターフェースモデル

図-1 ノーマンのインターフェースモデル

●通常のフィードバック


機器を使って一連の作業を遂行している過程では、命令の実行の開始、処理中、処理終了時には機器側から逐次ユーザーに状況のフィードバックを返す必要がある。処理に少し時間がかかる場合や順番待ちの状態の時なども、対応に必要な時間やその理由などをスピーディーにフィードバックする必要がある。また、処理の実行中には現在の状況を淀みなくユーザーに伝えることにより、作業の効率性や安心感を与えることができる。

  • (1)入力・選択内容のフィードバック
  • (2)受付フィードバック
  • (3)処理中のフィードバック
  • (4)処理結果のフィードバック
  • (5)処理完了フィードバック
  • (6)その他
図-2

図-2



●特別なフィードバック


目的の作業の進行中に、通常状態と異なる何らかの状況が発生した場合には通常のフィードバックとは別の形で、はっきりわかるフィードバックをユーザに与える。

  • (1)お知らせフィードバック(あと××分かかります)
  • (2)警告フィードバック(用紙がなくなりました、補給してください)
  • (3)確認対話フィードバック(AまたはBを選択してください)
  • (4)現在位置・作業の流れのフィードバック(現在は全体のこのステップを実行中です)
  • (5)誘導情報フィードバック(次は×××を行ってください)
  • (6)その他
図-3 お知らせフィードバック

図-3 お知らせフィードバック

図-4 警告フィードバック

図-4 警告フィードバック


図-5 確認・対話フィードバック

図-5 確認・対話フィードバック

図-6 現在位置・作業の流れフィードバック

図-6 現在位置・作業の流れフィードバック


大きく以上の2種類のフィードバックにより、操作が進行する。

フィードバックの表現要素

実際の開発にあたっては、内容に合わせて最適で効果的なフィードバックの方法を検討する必要がある。以下にその例を示す。

  • (1)メッセージ文やアイコン等
  • (2)ビジュアルエフェクト(点滅・アニメーション等)
  • (3)サウンドエフェクト(音によるフィードバック)(受付音・完了音・エラー音等)
  • (4)その他

デザイン・設計ガイドライン

  • (1)ユーザーには常に状況判断のための情報を提供

    • システムが今どのような状態にあるのか、ユーザーは必要に応じて知ることができるようになっている。
      最終的にアウトプット(結果)がどのようになるのか、いつでも確認できるようになっている。
  • (2)重要な操作に対するフィードバック

    • 重要な操作の場合は、必ず事前にユーザーに確認をする、処理の終了後は報告をすること。
  • (3)スピーディー

    • ユーザーの操作に対してはスピーディーに反応すること。
  • (4)一般ユーザーにわかりやすいこと

    • ユーザーへのフィードバックは簡潔・直裁的であること、同時に一般ユーザーが十分理解できるものであること。
  • (5)フィードフォワード

    • 必要な場合は、ユーザー側からの入力を待っているのではなく、できる限り積極的に事前情報を与えること。