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ユーザビリティ・コラム

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連載:ユーザビリティ・ガイドライン

使いやすさNo.1を目指す!

このコーナーでは、モノ作りの現場におけるユーザーインターフェースのデザインや設計をめぐる問題について考えていきたい。具体的には、GUI(Graphical User Interface)を持った機器やアプリケーションソフト、より機能的な使われ方を目的とするWebサイトなどを取り上げ、それらについてデザイン・設計ガイドラインを基に当社の意見をまとめて紹介していきたい。製品を使って疑問に思った時や、モノ作りの現場でよりつっこんだ議論をする時などの参考にしていただければ幸いである。

1.ユーザーの声を反映する

最近は「使いやすさNo.1を目指す!」といった企業方針や製品コンセプトを多く見かけるようになってきた。ようやくHCD(Human Centered Design)の重要性が社会に認識されつつあるということを実感することができる。携帯電話に代表されるように昨今のデジタル機器は、限りない機能の進化、高性能化が進み、その結果、多くのユーザーは使いこなせず宝の持ち腐れとなっているのが現状ではないか。そんな中での新しい流れ(HCDなど)は大いに歓迎である。
しかし、実現方法となると決まって「お客様の声をよく聞いて製品に反映せよ!」といった言葉だけが一人歩きしているように感じる。いわく「お客様情報センターに上がってきた情報を活用せよ!」「営業マンからの声を設計に反映せよ!」などである。お客様の声をよく聞くということに異議を唱える人はいないだろう。しかし多くの場合、それらの問題点がそのまま製品の開発部門の設計担当者におりてしまっているのが現状ではないか。

2.問題が起こる背景はどこにあるのか

いろいろなルートからあがってくる生の問題点をそのまま現場におろしても、それだけでは必ずしも担当の設計者が理解して正しく設計に反映できるとは限らない。場合によっては、新たな機能が一つ増えることにより、かえって操作ボタンが増えたり、画面のレイアウトが複雑になったり、画面遷移が深くなったりしてしまうことにもなりかねない。
大事なことはそれらの使い勝手上の問題が起こる原因や背景は何なのか、その原因を同定し翻訳することがまず必要な作業になる。原因は一つとはかぎらない。複数の問題にまたがる構造的な見方が必要な場合も多い。この作業にはそれなりのプロのノウハウが必要となる。

3.モノ作りとしてのUI(User Interface)開発プロセス

もう一つは、使いやすい設計を実現するための開発プロセスである。すなわち――、

  • (1)現場における利用状況の把握(ユーザーの声もここに含まれる)をする
  • (2)課題点の同定・分析 をして要求仕様を明確にする
  • (3)その仕様を活かして適格にモノづくりのデザイン・設計を実施する
  • (4)ユーザビリティー評価を実施する

この一連のプロセスが達成できてはじめて「使いやすさNo.1」のユーザビリティーに求められる「有効性」「効率性」「満足度」の高い製品が世に出ることになる。

4.デザイン・設計ガイドライン

UIデザイン・設計プロセス全体にわたって活用するのが「ユーザーインターフェースデザイン・設計ガイドライン」である。GUIのためのテザイン・設計ガイドラインは、1980年代以降いろいろなタイプのものが作成・編集されてきた。代表的なものとしてはApple社の「Human Interface Guidelines」、米国防省による「利用者インターフェス・ソフトウエア設計ガイドライン」などがあり、ISO-9241-Part-10のように国際標準となっているものもある。

ユーザーインターフェース開発関連図

■ ユーザーインターフェース開発関連図

今回はこれらの代表的なガイドラインをベースに当社でOA製品用として編集したものを以下に示し、次回以降それぞれの項目別に意見を加えていきたい。